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日本は高度経済成長の真只中で、大量生産・大量消費の時代となっていた。木製の材料である「ほおの木」は国内での伐採が進み、入手が困難となる。この為、プラスチック成形技術を導入し、本体をプラスチックに移行し、大量生産が可能となる。この頃よりパッケージが女性となり、徐々にではあるが一般家庭に普及していった。この当時のベンリナーは、木製時代の形をそのままプラスチックに変え、本体もずっしりと重かった。
「ベンリナーは切れ味が良すぎて爪や指までよく切れる」という主婦の意見にお応えし、初めて安全器具を導入する。また本体を軽く丈夫なものにするため、プラスチックをABS樹脂とするが、オイルショックに見舞われ、原料が高騰する。
さらに専用の受け皿が付いた受皿付ベンリナーも発売された。