■昭和25年 初代ベンリナー誕生
ベンリナーの歴史は、昭和25年創業者山本宇之が、山口県岩国市にて独自の考案で大根のケン突き器を考案した事に始まります。昭和30年法人成りし、社名および商品名をベンリナーとする。初代のベンリナーは「ほおの木」を使用した木製で、主に旅館や料理店で使われる業務用でした。
■昭和44年 本体がプラスチックに移行
日本は高度経済成長の真只中で、大量生産・大量消費の時代となっていた。木製の材料である「ほおの木」は国内での伐採が進み、入手が困難となる。この為、プラスチック成形技術を導入し、本体をプラスチックに移行し、大量生産が可能となる。この頃よりパッケージが女性となり、徐々にではあるが一般家庭に普及していった。この当時のベンリナーは、木製時代の形をそのままプラスチックに変え、本体もずっしりと重かった。
■昭和48年 安全器具、受け皿付きが登場
「ベンリナーは切れ味が良すぎて爪や指までよく切れる」という主婦の意見にお応えし、初めて安全器具を導入する。また本体を軽く丈夫なものにするため、プラスチックをABS樹脂とするが、オイルショックに見舞われ、原料が高騰する。
さらに専用の受け皿が付いた受皿付ベンリナーも発売された。
■昭和57年 プラスチックの安全性高める
厚生省(現・厚生労働省の外郭団体である「ポリオレフィン等衛生協議会」)に加入した(会員番号K-91)。野菜が直接触れるスライサー本体がプラスチック製であり、同協会の食品安全基準をクリアしたプラスチックを使用することで食品に対する安全性を高めていった。切れ味はもちろんのこと、主婦の立場で改良を重ね取っ手付きのベンリナーとなる。
■平成4年 デザインを一新、パステルカラーに
ベンリナーの角を取り、やや丸みを帯びたデザインとする。左右の交換刃(櫛歯)を止めるネジは金ピカのクロムメッキとするが、使用が進むにつれてメッキが剥がれることもあった。永年母親が使ってみて、「是非とも娘にも持たせてやりたい」とのご意見が多く、色調はアイボリーとグリーンのパステル調に移って行った。
海外では「Japanese Mandolin」のニックネームで広がっていった。欧米では多機能式スライサーの事を楽器に見たてて「マンドリン」と呼ばれています。
■現在のベンリナー
お客様からご希望の大変多い交換刃(小歯・中歯・荒歯)のバラ売り販売にも対応し、各種にJANコードをつけました。また、ネジが紛失してお困りのお客様にも、ネジの1個からでも購入できるバラ売り販売も対応しております。使い継がれて50年以上経過したベンリナーは、さらに永く使えるスライサーとして進化しています。